ミラベルのフランスパンの特徴と製法

フランスパン生地
フランスパン生地

 

焼きすぎない、超過水、液体酵母(ルヴァンリキッド)のみで発酵、発酵機を一切使わずすべてのパンが自然発酵。

 

焼き加減についてはいわゆる有名店のほうがパリで見かけるパンに近いです。当店のパンはまず、あまり焼きません。パリではバゲットは約20分焼くのが一般的ですが、南仏では15分も焼きません。当店も15分です。

シェフが過ごした南仏は、ロデヴに象徴される超過水のパンの傾向があり、もちもちしています。当店のパンもできる限り加水する事にしております。加水が多いほど、甘い乳酸発酵となります(通常の加水では酸味が強くなります)。加水が多いのに15分しか焼かないため、クラストは柔らか目です。

 

当店のフランスパンはルヴァン(自家製酵母)のみで作っています。これはフランスではとても稀です。ほとんどがイースト。ただし、発酵時間を長くするためにポーリッシュ法を使うお店、生イーストの量を0.5%(ドライなら水分がないので半分のグラム)と少なくしているお店が少し特徴的な味になってます。

 

ドミニックサブロンが以前パリでお店を持っていた時はポーリッシュを使っていたことが他店と違うところでした。ポーリッシュはミキシングする前日に、小麦粉とその同量の水、イーストを加えて予備発酵させる方法です。小麦粉と同量という点で超過水の原理で乳酸発酵が促されます。

パリのメゾンカイザーは、独自のルヴァンリキッドとイーストで作るパンによりパリに14店舗を構える程パリジャンを魅了しました。

 

ポーリッシュよりもさらに美味しくするには、ルヴァンリキッド(液体酵母)を用いること。

ミラベルでは2種類のルヴァン・リキッドを小麦粉と同量入れて作ります。

2種とは、麹(こうじ)をスタートに作る酵母、ライ麦をスタートに作る酵母です。

麹は小麦粉の甘み・うまみ(グルタミン酸)を引き出し、ライ麦のは、ほのかな酸味を出してくれます。酸味は強いと美味しくないですが、ほのかにあると美味しいものです。さらに酸化防止作用があり翌日になっても味が落ちません。リンゴにレモンまたはお酢入りの水に漬けておくのと同じ原理です。